高知の祭り

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赤岡・絵金祭り  (H16.7.17〜18)



宵宮 提灯をつける母子


7月17〜18日、高知県赤岡町で「第28回絵金祭り」が行われました。


全国でも2番目に小さいという赤岡町の真夏の一大イベントで、7月の第三土、日曜日に開催されるものです。


もとは、「須留田八幡宮」という地域の氏神様の宵宮。

これは、今でも7月14〜15日に氏子たちが行う夏祭りです。


各氏子の家の門の前に外に向けて、絵金の屏風絵を置き、魔除けとしているものです。


準備はできたか?


紙風船で遊ぶ少女


7月、死者たちが怨霊となって巷に戻り災いをもたらすという土俗信仰。


その怨霊たちもたじろぐ力を持つ魔除けの絵として絵金の絵はもてはやされたのです。


町絵師・広瀬金蔵の手による、強烈凄惨・魑魅魍魎も出没する歌舞伎の看板絵(屏風のように二つ折りになったもの)が、暗くなった町筋に百匁ろうそくの揺らめくほのおに浮かび上がるさまは、実に異様な雰囲気を醸し出しています。


屏風絵を見入る人



金蔵は、1812年高知城下に生まれ、幼少より画才に秀でていました。

土佐藩のはからいにより、江戸で狩野派を学び、土佐藩のお抱え絵師となり、林 洞意と名乗りました。







しかし、その後「贋作事件」の汚名を被り追放され、町絵師に転落。









10年間の空白の後、当地赤岡で屏風絵・襖絵・絵馬提灯・白描画などをエネルギッシュに描いたそうです。




類まれな才能を持った金蔵は、当時、紺屋、染物屋を中心に絵描きの卵など、300人もの弟子集団を抱えていたといわれます。










絵馬提灯


フラフ



高知県では今も男児誕生を祝って端午の節句に空に揚げられる大旗「フラフ」や、土佐凧は、その弟子たちによって受け継がれたものだそうです。



             麗


絵金祭りで賑わう商店街


小さな町の賑やかな「絵金祭り」

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