暗い川面に、施餓鬼舟の提灯の灯りがゆらゆら動きながら流れるさまは、胸を打つ美しさです。
瀬や岸に掛からずに、無事に流れていくことをみんなが見守り、行事はお開きになります。
若い衆が戦争に行って居なくなってから、当時、中学生だった時からずっと飾りつけなどの世話をしてきたという方とお話しすることが出来ました。
「こうして川を祭ってきたからでしょう、この地区で水に溺れた人は一人もいません。」
「灯篭は数万円はします。あの、金色をした飾り付けのある灯篭などは、ン十万するかもしれません」
「舟を作る竹を用意するのは区長さんがやってくれましたが、大変な作業です。」
麗
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