あちこちの商店の庇で雨宿りする形で待つうちに、隣に、地元の方と思われる方がいたので、話しかけてみました。
『この雨じゃ可哀想やなあ、僕らが太鼓を叩いたのは高校生だった、未成年は酒を飲まれんので今じゃ高校生はやってないが、年に一度のまつりだから、勢いあまって喧嘩もするし、怪我することもある、前は、怪我しても何も言わなかった、頭屋は部落持ち回りで、10数年に一度しか回って来ない、高校を出てから20年以上東京にいるが、この神祭に帰ってくるのが楽しみ、今でも、松明は担ぎたいなあ、「♪一條さん〜♪一條さん〜♪」と歌いながら担いだもんや、太鼓はもうよう叩かん、あれはきつい、若いうちじゃないとできん、大松明の長さは部落によってちがうようじゃねえ、お宮までの距離が部落ごとに違うから、昔から部落によって長さは違うねえ、お宮へ4時に入るように段取りして松明が来るが、もう大分近くまできたようじゃねえ、ちょっと行ってみてこうか、ほんなら。』
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