高知の祭り目次
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幣舞
神殿と銀杏
15日の北川地区に続き、16日は高野地区の神祭でした。 村の中心地から数キロ西へ梼原町方向に進んだところに、「高野の回り舞台」で知られる高野地区はあります。 国道の直ぐ下に、三嶋神社と回り舞台が並んで建っています。
境内の銀杏の見事な黄葉が快晴の秋空に映えて、秋祭りの雰囲気を盛り上げていました。 回り舞台の方では地区の方たちが神祭の宴会をしていました。 昨日の北川地区でもそうでしたが、みんなが神社に集まっての神祭宴会方式は理に適っていると感心しました。
回り舞台での宴会
庭払い
神事の後、踊り装束の子供たちがお祓いをうけ、回り舞台の前庭で「庭払い」の踊りを始めました。
花取り踊りの一種でしょうか、刀を持っての舞です。 一生懸命踊る子供たちに大きな拍手が送られました。
庭払いの子供たち
お坊様も出席
あとは、神殿での神楽です。 津野山古式神楽は、テンポが速く勢いがあり、力強く足を踏み鳴らすのが特徴です。 津野山古式神楽は、西暦913年、藤原経高が津野山郷へ入国以来、1100年近い伝統を絶やすことなく今に伝えてきており、このことを村の人々は大きな誇りにしています。
そして、神楽の花形「大蛮」は、舞うだけでなく、この一年に生まれた新しい氏子の奉納(初参り)という大事な役目があります。 子供たちの健康と幸せを祈り、地区民への仲間入りを祝う大きな愛情に満ちた仕事です。 さらには、舞台を下りて集まってきた人々への遠慮のない交流や、自由なアドリブで笑いを誘うなど、なかなかの役者振りです。
テンポの速い神楽です
天照大神
大蛮登場
初参り
ところで、「回り舞台」のことですが、この舞台は、国の重要文化財に指定されている建物で、4年に1回、高野地区の人々による農村歌舞伎が演じられます。 この農村歌舞伎は藩政時代からの伝統です。 3年前、歌舞伎の真っ最中にわらぶき屋根のボヤさわぎがあり、中断。 屋根の修理をして、昨年、やり直しの歌舞伎がされました。
次回、いつ開催されるかは未定とか。 それにしても、山深いこの地で、このような伝統行事が絶えることなく引き継がれていることに深い感動を覚え、一介のギャラリーではあっても見に行って拍手を送り続けたいと思います。 麗
回り舞台の藁屋根