高知の祭り目次
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燃え上がる炎
蒸篭でもち米を蒸す
古来から、1月15日・小正月の日に、悪魔払い、無病息災を祈って、お正月の門松やしめ飾りなどを集めて燃やす「どんど焼」(左義長ともいわれます)が行われていたようですが、時代とともに次第に廃れてしまいました。
安芸郡東洋町や室戸市では盛大に左義長が行われています。 ここ田野町でも、廃れていた風習を復活させようと、22年前から毎年、上地地区ほかの方たちが「どんど焼」を行っています。 場所は奈半利川河川敷の二十三士公園です。
石臼での餅搗き
準備作業中の人たち
当日は朝8時頃、地区の方たちが集まり、もち米を蒸して餅を搗き行事の準備がされます。
点火準備OK
持ち込まれた門松
風に煽られ大きな火に
9時半ころから神官さんによる御祓いがあり、やがて、点火されました。 たくさんの人に見守られる中、折からの風にあおられて炎は大きく舞い、盛大に燃えました。
炎が一段落したところで、長い青竹に刺した餅を焼きます。 竹が長くないと、熱くて近づけないのです。 この「どんど」の火で焼いた餅をたべると無病息災のご利益があるとか。 「あんたは、餅を食べたかね? 折角野市から来ちゅうき食べていきや。まだ残っちゅうろうきに。」 とのお勧めで、近づいてみると「もろぶた」に親指ほどの餅が1個残っていました。
だんだん炎がおさまります
竹に刺してお餅を焼く
「残り物には福がある」というではありませんか! 焼いた餅は、「福は分け合うとさらにいいことがある」と、一緒にいた人と分け合っていただきました。 無病息災、今年はいい年になりそうです。 麗
福田寺
二十三士公園から国道を挟んですぐ南に二十三士の菩提寺「福田寺」があります。 山門を入ると本堂前に武市瑞山像が見えます。 二十三士の墓は本堂の左(西側)に一列に並んでいます。
二十三士公園にある石碑
武市瑞山像
武市瑞山の詩碑
幕末期、「尊皇攘夷」派の武市瑞山(半平太)は、藩論を「尊攘」に転換すべく建議したが、藩主山内容堂は「公武合体論」を固持。 瑞山の一藩勤皇の目的は挫折し、獄中の人となる。 以来、土佐藩内の尊攘派の結束も次第に崩れ、安芸郡下の23士だけとなった。
顕彰碑について
本堂西側に並んだ二十三士の墓
彼らは、岩佐の関所から藩庁へ「藩政改革・攘夷・瑞山の釈放」の嘆願書を差し出したが、反乱を企てる不逞の徒として討伐の兵に捉われ、一度の取調べもなく、奈半利の川原を朱に染め、節義に殉じたのであった。 麗
二十三士と武市瑞山