高知の祭り

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田野町(二十三士公園) どんど焼き (H17.1.16)



燃え上がる炎


蒸篭でもち米を蒸す


古来から、1月15日・小正月の日に、悪魔払い、無病息災を祈って、お正月の門松やしめ飾りなどを集めて燃やす「どんど焼」(左義長ともいわれます)が行われていたようですが、時代とともに次第に廃れてしまいました。


安芸郡東洋町や室戸市では盛大に左義長が行われています。


ここ田野町でも、廃れていた風習を復活させようと、22年前から毎年、上地地区ほかの方たちが「どんど焼」を行っています。

場所は奈半利川河川敷の二十三士公園です。


石臼での餅搗き


準備作業中の人たち


前日に青竹や木材で大きなヤマを作り、中に各家庭からのお正月用品を入れます。


餅やダイダイなどのミカン類、ビニールなどの化学製品や金属類は事前に分別するなど現代らしい気遣いもしています。

当日は朝8時頃、地区の方たちが集まり、もち米を蒸して餅を搗き行事の準備がされます。



点火準備OK


持ち込まれた門松


風に煽られ大きな火に


9時半ころから神官さんによる御祓いがあり、やがて、点火されました。


たくさんの人に見守られる中、折からの風にあおられて炎は大きく舞い、盛大に燃えました。

炎が一段落したところで、長い青竹に刺した餅を焼きます。

竹が長くないと、熱くて近づけないのです。

この「どんど」の火で焼いた餅をたべると無病息災のご利益があるとか。

「あんたは、餅を食べたかね? 折角野市から来ちゅうき食べていきや。まだ残っちゅうろうきに。」


とのお勧めで、近づいてみると「もろぶた」に親指ほどの餅が1個残っていました。


だんだん炎がおさまります


竹に刺してお餅を焼く


「残り物には福がある」というではありませんか!

焼いた餅は、「福は分け合うとさらにいいことがある」と、一緒にいた人と分け合っていただきました。

無病息災、今年はいい年になりそうです。



           


二十三士について



福田寺


二十三士公園から国道を挟んですぐ南に二十三士の菩提寺「福田寺」があります。

山門を入ると本堂前に武市瑞山像が見えます。

二十三士の墓は本堂の左(西側)に一列に並んでいます。


二十三士公園にある石碑


武市瑞山像


武市瑞山の詩碑


幕末期、「尊皇攘夷」派の武市瑞山(半平太)は、藩論を「尊攘」に転換すべく建議したが、藩主山内容堂は「公武合体論」を固持。

瑞山の一藩勤皇の目的は挫折し、獄中の人となる。

以来、土佐藩内の尊攘派の結束も次第に崩れ、安芸郡下の23士だけとなった。


顕彰碑について


本堂西側に並んだ二十三士の墓



彼らは、岩佐の関所から藩庁へ「藩政改革・攘夷・瑞山の釈放」の嘆願書を差し出したが、反乱を企てる不逞の徒として討伐の兵に捉われ、一度の取調べもなく、奈半利の川原を朱に染め、節義に殉じたのであった。




            


二十三士と武市瑞山

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