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高知県大正町下津井 仁井田神社大祭 (H17.11.25)



めがね橋を行く牛鬼



奔走中

国道56号線から窪川町で381号線に入り、四万十川沿いにどんどん西へ、大正町役場を過ぎてまもなく国道439号線を梼原川沿いに北上、梼原方面へ向かいます。

大正町役場から数キロ、大奈路あたりまでは快適な道ですが、そこからは渓谷沿いにくねくねと狭い道を進みます。

時折ハッとするような美しい紅葉を見ながら、1時間足らずで下津井へ到着します。



自宅を6時半に出ましたが、途中、窪川から大正町役場あたりまでは濃霧で100メートル先が見えないほどで、120キロの道のりは3時間近くかかりました。


今回の仁井田神社大祭の撮影スポットのひとつ、下津井温泉近くの「めがね橋」に着いたときには、すでに「牛鬼」がめがね橋へさしかかっておりました。


お酒が怖くて隠れてます



田んぼも


この牛鬼は、のどかな山間を走り回って祭りを各戸に触れて回る、豪快で魅力溢れるものです。

牛鬼の来訪を受けた家では、神社への奉納物を渡し、ご馳走やお酒を振舞います。

行く先々での振舞いに酔っ払うもの、お酒に弱くて牛鬼の胴体に隠れてしまうものなど、見ている分には面白おかしいのですが、若者達は大変でしょうね。



ところで、牛鬼を担ぐ若者達。


過疎のどの地域でもそうですが、ここでも人集めが困難で、地区を出ている若者を呼んできたり、電気工事で長期滞在中の青年の協力を得ていたようですが、地区にすっかり溶け込んで祭りを盛り上げていました。

地区の方たちのおおらかさや、青年達のこだわりのない明るさに感動です。


斜面も



牛鬼が柿を食べている?


境内で休む牛鬼



田んぼを走り、石垣をよじ登り、地区を駆け回った牛鬼はやがて神社に到着、境内に安置されて午前中の行事は終わります。



お旅所へ向かうお神輿


午後からは神殿での神事のあと、お神輿が出御。

お神輿がお旅所から帰ってくると、境内では、四方に張られた注連縄を2名の若者が舞いながら真剣で切り離し、子供たちや若者達による花取り踊りが始まります。

広い境内いっぱいに陣取った多数のカメラマンの前で、太鼓のリズムに合わせ、優雅に花取り踊りが披露されたあと、餅投げがあり、お祭りは終わりました。


注連縄が切られました



花取り踊り


仁井田神社

その昔、源氏の追討から四国山地へ逃れてきた平家の落人は、この地にも落ち着きました。

そして農耕で生きながらえ、一族の安泰を祈願して仁井田神社を祭祀したといわれます。

以来、800年もの時が経過、境内の杉は天空を覆うほどの大樹となりました。



そして今なお、祭を継承しているのです。

源平の昔から今日に続く歴史の流れを思わずにはいられません。


            


七五三参りの子供も見ています


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