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市野々の神踊り(こおどり) 高知県土佐市市野々 (H19.10.21)


神踊りの輪



純信橋近くに「神(こ)おどり」のお知らせ

♪ 土佐の高知のはりまや橋で、坊さん、かんざし買うを見た ♪

五台山・竹林寺、南の坊の住職・純信と、鋳掛け屋の娘・お馬との恋物語はあまねく世間に広まり、今に至るも歌い継がれています。

駆け落ちをしたの、仲を引き裂かれたのと色々にいわれていますが、それはともかくとして。

その純信の生誕地である市野々に、400年の昔から伝え継がれている、白い大きな団扇を持って踊る「神踊り」があります。


天満宮の境内にある掲示板にはこう書かれてあります。

「市野々の神踊り(こおどり) 無形文化財(市)

市野々天満宮の祭礼行事として400年の昔から受け継がれた唯一の郷土芸能で、

歌に合わせて鐘・太鼓を打ち鳴らし、二列になって向かい合い、大団扇を振りかざして、打ち込み、受け返しを繰り返しながら踊り進む。

この大団扇は、その昔戦いに疲れた武士が、太刀を団扇に代え、戦いで苦しんだ庶民と共に、この踊りを生み出したものと考えられる。

祭礼は旧暦の9月15日に行なわれる。」


市野々は純信生誕地



お化粧の仕上げ


公民館で準備中 きれいな4本の「たぐり」


秋晴れの10月21日(旧暦9月15日に近い日曜日ということでしょうか)

天満宮(天満天神宮というのが正式名称?)の秋祭り。

無病息災・五穀豊穣を祈願して神踊りが奉納される日です。


10時過ぎにはぼちぼち準備のために公民館へ人が集まり、11時頃には子供達のお化粧が始まります。

背中へたらす華やかな「たぐり」が吊り下げられた室内で、神妙に祭り化粧をしてもらう子供達は4人。

大人の踊り手は、白い着物に袴を着けています。

12時50分、身なりを整えた神踊りの一行は天満宮へ練ります。


特産の生姜畑にそって天満宮へ練って行きます 



太鼓・鉦・唄を中心に踊りの輪



着替えが間に合わなかったでしょうか
とっても上手な踊り子さん


80歳でUターン、初めて踊るという人も



広い境内の中ほどで、唄い手1人、鉦2人、ムシロの上では4人の子供達(太鼓)が踊ります。


そして周りでは大団扇をゆっさゆっさと動かしながら踊り手たちが踊ります。



30分踊って20分休憩、さらにもう30分踊ります。


その後、記念撮影をして、公民館へと練って帰ってゆきました。



何といっても花形です



踊り終わって公民館へ帰ります


可愛く着飾って一生懸命に踊る子供達、Iターンしてきたという地区長さん、Uターンしてきて今日初めて踊るという80歳の踊り手さん、着替える間がなかったのか洋服で上手に踊る人、日差しを避けてビニールハウスの陰で見守る人々。


そして、昨年12月、市野々の大師堂を訪ねていった私に、「天満さまの立派な神殿が完成しました。明日から囲いの工事をするので見えるのは今日が最後です、是非、見に行ってごらんなさい」と薦めてくれて、「神踊り」の掲示板に気づかせてくれた方。

どの方も明るさと希望とに包まれているようで、嬉しい市野々の神踊りでした。


身の丈ほどの大団扇



昨年12月に見せていただいた真新しい神殿

参考までに

この神社は平成16年、何者かの放火によって全焼。(同じ時期、当時の香美郡下の5つの神社も放火によって消失しました)

昨年12月に、再建・完成したもので、偶然にも、完成のお祝いの直後に、私が市野々の大師堂を訪ねて行き、縁あって天満宮の神踊りのことを知ったのでした。

           


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