高知の祭り

高知の祭り目次

HOME

前ページ

次ページ

須崎市野見 潮ばかり (H17.2.22(旧暦1月14日))



14日の月光の中、準備されていた大竹

2月22日深夜、須崎市野見漁港周辺で「豊漁・豊作」を占う伝統行事「潮ばかり」が行われました。

この祭りは、根のついた全長15〜6メートルもある大竹に大量の短冊をつけ、海の中に立てるのですが、この海中の竹が後日どちらの方向に倒れるかで、豊漁・豊作を占うというものです。

全国的にも珍しいこの祭りは、国の無形民族文化財に指定されています。





神事


夜も更けた22時頃から、予め短冊を飾りつけた大竹をたててある海岸近くの広場で神事が行われます。

念入りなお祓いをしたあと、大竹の練りが始まります。

10数人の若者たちが大竹を引いていきます。



御祓い


悪霊鎮めの地搗き(赤い短冊が落ちている)


そして少し進むたびに、「エイヤ!エイヤ!」と掛け声をかけながら、まっすぐに持ち上げた大竹の根元を地面に叩きつけ、「悪霊鎮め」の「地搗き」を繰り返します。


「地搗き」の際には、長老が木遣り唄を朗々と唄います。


そして大竹を激しく揺さぶると、つけてあった短冊がはらはらと舞い落ち、子供たちは福を頂こうと競って短冊を拾います。

こうして「地搗き」を繰り返しながら、潮ばかり公園に到着。

大竹が倒れないように懸命に支える


飾り付けを増やし、海中に立てて祭りは終わる


数人の若者が冷たい海に飛び込み、用意されている杭の周りで、さらに飾り付けを増やした大竹を海に迎え入れますが、その間、10数分、海中の若者たちは痛いほどの冷たさに耐えています。


やがて大竹をその杭に縛りつけ、さらに激しく揺さぶって深夜の祭りは終わります。

この竹が何日、何十日の後、沖、陸のどちらに向かって倒れるのでしょうか?



              


 目次  TOP 前ページ 次ページ