遍路紀行

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遍路紀行 その6  本名〜大日寺 (H16.4.16)



西島園芸団地のブーゲンビリア

4月16日

雪の期待と心配をした1月の第1回から3ヶ月が経ち、春たけなわとなりました。

この頃では、2週間ごとの遍路行きがすっかり生活のリズムになってきたように思われます。

途中乗車地・南国市の西島園芸団地のガラスハウス内も春爛漫、巨大なブーゲンビリアは豪華そのものです。


ハウスの中を見せてもらってバスを待ちます。待ち時間が楽しい、そんなひと時をありがたいと思います。

バスからの風景もこの2週間のあいだに大きく変わりました。

山桜や木の芽の赤い色がぐんと少なくなりました。そして、山々は、柔らかく真珠のように輝く黄緑色の濃淡に被われています。

春の山のたたずまいは「山笑う」とか、見ている方もつらされて頬が緩んできます。


神山森林公園入口

 この左上がペンションやすらぎ 


芽立ちの山間の舗装路


やがてバスは神山町に入りました。
11時半、行者野橋に到着。

神山森林公園入り口にある「やすらぎ」というペンションでの昼食は「森林定食」です。

お膳の中の蕎麦は、丼に入ったかけそばざるのたれをかけたようでした。

ところ変われば食べ方もかわります。


「おつゆが少ないき、辛子が利きやすい、サッ サッ サッ サッ サッ サッ サッ 」

「いかん!辛子が無くなる、取り上げよう」

「私も辛子を貸して」

「え?冷奴にも辛子をかける?」

辛口の遍路娘がいるようです。


八重咲きの山吹


花ニラ


食事を済ませて、前回の本名(ほんみょう)までバスに乗ります。

12時30分、本名から鮎喰川(あぐいがわ)沿いに歩きはじめます。

全て舗装路。

快晴で、予想気温は23度ですが、体感気温は25度を超える感じです


今回の先達さんは、香川県の方だそうで、同行するのは初めてです。

無駄口はたたかない責任感のある真面目一方の方のようでした。

黙々と歩いていて車がくるとさっと振り向き、「車が来ます、寄ってください、一列になってください」とそれは気をつけてくれました。


花蘇芳


八重桜


シャガ


ヤシャブシ(去年の実が残っています)







春たけなわ。

いろんな花が咲いています。

梅の里の梅は、もうこんなに大きくなりました。


梅の里の梅



水子の像



単調な舗装路を歩くこと3時間(約12キロ)。

行けども行けども神山町。でも、ある地点で徳島市内に入ったと分かり、それからはあっという間で13番大日寺に到着しました。


脇門から入ると可愛い水子に迎えられました。



前々回12番焼山寺で納経して以来の札所です。


久し振りの仏前勤行では先達さんの音程に合わせるのにまごまごしてしまいます。


大日寺本堂


大師堂



大日寺は道を挟んで、一宮神社と並んでいます。


嘗ては、一宮寺と言われていたのが、明治初年の神仏分離令で神社が独立したという歴史を持っています。



うたた寝のときも手にもつ遍路杖

札所を回っていると遍路杖の忘れ物を見かけますし、自分もつい忘れて取りに走ったりすることがあります。

杖は歩く際の脚の助けになることは勿論ですが、遍路にとっては、お大師様そのものなのです。

忘れるなど以っての外との戒めがあるようです。


門柱に一の宮大日寺とあります


道を挟んで一の宮神社なぜか馬像があります



2回の遍路行で札所がひとつ進みました。



目ざとい働き者は歩く間もイタドリを採りこんなに収穫がありました。


ハイウェイオアシス、美濃田の露天風呂から見る山の緑が鮮やかでした。


次回は4月30日、徳島市内を歩く予定です。






                 娘遍路


働き者の収穫したイタドリ

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