遍路紀行

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遍路紀行 その15 星越トンネル〜薬王寺 (H16.10.16)



薬王寺への55号線を行く


新鮮な刺身が超美味

例年になく多い台風襲来。22号が8日に土佐湾沖を通過してから急に秋らしくなった10月16日、「発心の道場(阿波の国)」最終の23番薬王寺へ行きました。

今回から、はりまや橋から国道55線を通る東回りとなりました。

高速道こそありませんが、右手に太平洋を眺めながらの快適ルートです。


室戸市吉良川町の「キラメッセ室戸」で休憩。思い思いに地場産品などを購入後、室戸岬を回り徳島県へ向かいます。

11時30分、日和佐へつきました。
日和佐では、熱中症から健康回復したいつもの先達さんが待っていてくれました。

この先達さんとは6月以来のことで、娘たちは大感激、その後のことなど話は尽きません。


先頭は久し振りの先達さん


光るススキ

昼食は、薬王寺の近くのホテル千羽での定食。

海の近くのためか、プリプリ、コリコリと刺身の美味しかったこと!


食後さらに、星越トンネルまで移動。


ここから薬王寺までの10.5キロが今日の歩行予定です。


ムカゴ


田舎とはいえ、国道55線は結構車が多く、歩道のないところもあります。


海亀の町・日和佐への標識


シャシャブの実


嬉しかったのは、先達さんが「こういう道ではナ、右を歩かなんだら危ないからナ」と言って、右側を歩いてくれたこと。


ここ何回か、「右側歩行について霊山寺に進言したい」と憤懣やるかたない思いを抱いていた娘も、嬉々として一列になって歩いたとか。


情緒のない舗装路・・・。

でも、良く見ると秋の風情がいたるところにあります。

明るい日差しに光るススキ。
どこからか木犀の甘い香り。
無骨な形のムカゴ。
手の届くところにアケビの実。
なつかしいシャシャブ。

なかでも一番人気は「アケビ」。
絵手紙の題材にすると言って喜ぶ人が何人も。


実りの秋を楽しく実感しながら2時間半ほどで薬王寺に到着しました。


アケビの実をゲット


薬王寺山門


薬王寺は厄除けの寺として有名で、年間100万人もの人がお参りに訪れるそうです。


今回、女厄年を迎えた家族と一緒に参加した方もいます。


厄坂の石段の下には、薬師本願経の経文を小石に一字ずつ書いて埋めてあるので、石段を踏み一段ごとに1円玉を置いていけばよいとか。

大晦日からお正月にかけてはとりわけ厄除けの参拝者が多く、石段は厄銭で溢れるほどです。

さて、山門をくぐり、少し進むと女厄坂(33段)です。



女厄坂
 


男厄坂


本堂


女厄坂を上ったところに巨大な香炉と、「厄除けの臼」があり、自分の歳の数だけ杵でつき鳴らすとよいとか。


次いで、男厄坂(42段)を上がったところに、本堂があります。


本堂を左に進むと大師堂があり、庭には「厄除けの鉦」がありました。


歳の数だけこの鉦を木槌で叩くと良いそうです。


大師堂


厄除けの鉦


それも、バースデーケーキのろうそく並みに、10,20,30・・・と10ずつ数え、後は端数を叩けばよいとか。

じゃあ、私たちは、7回? 8回?


どうも物足りない方はウン十回叩いてみてはいかがでしょう、ストレス解消して厄が抜けやすいのではないでしょうか。


本堂を過ぎて右へ行き、還暦厄坂(61段)を上りきると、鮮やかな色彩の瑜祇(ゆぎ)塔が立っています。


靴を脱いで入っていくと、地下には暗黒の通路「戒壇めぐり」があります。


階上は日和佐の門前町が遥か海まで一望できる展望台になっています。


良いお天気で眺めも良く、カタツムリのような形の小島も見えました。



参拝のあとは、昼食で訪れたホテル千羽へ。
薬王寺開基以来の千羽温泉は、無色透明の温泉臭のある硫化水素泉とか。

露天風呂がなかなか結構でした。


              娘遍路


還暦厄坂の上に瑜祇塔


瑜祇塔からみる日和佐の町と海 

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