遍路紀行

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遍路紀行 その16 薬王寺〜那佐運動公園 (H16.11.20〜21)



日和佐城を後にして


早速にミカンのお接待

穏やかな秋晴れの20・21日第16回目の遍路に行きました。

発心の道場「阿波の国」の最後の札所・23番薬王寺から修行の道場「土佐の国」へと向かうことになります。

24番までは83キロあまりあり、一般的な歩き遍路では2泊3日の距離となっています。


癒しの遍路行である私たちは、1泊2日の旅を3回で歩くことになります。


真っ青い空と太平洋を眺めながら室戸を回り、薬王寺へ着いたのは12時。


薬王寺へ参拝の後、国道55号線を歩き始めます。


先達さんと添乗員さんに囲まれて



水仙



美男カズラ



花ヤツデ


季節は晩秋、ススキの穂はすでに綿毛になっています。

浜アザミの淡い紫色がきれいでしたし、美男カズラの赤い実もあちこちに見られました。

6キロ足らずで山河内(やまがわち)トンネルに到着、休憩です。

藪の中に花ヤツデや水仙が咲いていました。


道中、川の水のきれいなことに驚きました。

小さい川も大きい川もどの川も澄み切って川底の小石や魚がくっきりと見えるのです。


自宅近くの物部川が台風以来随分長い間、土色をしていたことに心を痛めている私には感動ものでした。


きれいな川で泳ぐ鯉


あちこちにお地蔵様が


水の美しさだけでなく、随所に見られる道端のお地蔵様にも花やお供え物がされていて、当地の方々の自然を慈しむ信心深さが想像されます。


新芽





道路沿いの喫茶店の駐車場で見つけた面白い木。

ヒメリンゴのようですが、新芽が1箇所、花が1箇所、実が1箇所。

季節を迷いながら生きているようで、遍路たちが名づけて「迷いの木」。


迷いの木


1日目の終点小松大師


いろんなものを楽しみながら、6.4キロで今日の目的地「小松大師」に着きました。


迎えのバスに乗り今夜の宿、海部(かいふ)町の那佐にあるホテル「遊遊NASA」にはいりました。



海岸近くの高台の公園の中にあるきれいなホテルでした。


ホテルに到着


宴会のような夕食


全室東向きで、初日の出をここで見たいという人でお正月の予約はいっぱいだそうです。


食事も上等で、宴会気分の宿泊でした。


2日目、昨日の小松大師を7時50分に歩き始めます。 程なく牟岐の町にやってきました。


遍路に接待をするボランティアグループがあり、牟岐警察署の敷地内に接待所を作って待ってくれていました。

お話・お茶・コーヒー・干菓子・ふかし芋など心のこもった接待をしてくれました。


朝日を浴びて


牟岐警察署へ

「室戸阿南海岸国定公園」に指定されている美しい海岸を左手に眺めながら、8キロほどで「鯖大師」に着きました。

ここは別格霊場第4番です。 歩き遍路の多数が鯖大師の住職さんの暖かい人柄に触れ遍路行に力をいただいていることを見聞きします。

施設内のお砂踏みをして、次へと進みます。


2.8キロで海南町の大砂海水浴場に到着、昼食のお弁当を戴きました。


そしてまた、美しい海岸を見ながら6.8キロを歩き、午後2時には昨日宿泊した那佐に到着。

今日の予定17.5キロを全員無事歩き終えることが出来ました。



バスで「道の駅宍喰温泉」へ移動。ゆったりと昼風呂に浸かり帰途につきました。


鯖大師


鯖絶ち3年祈願・・できるかな?

ところで、1日目の12キロで、初めて足にマメを作ってしまいました。

靴と靴下の選択が悪かったことが原因でしょうか。

ついでに2日目は両足の甲まで靴擦れし、皮が剥けてしまうというひどいことになりました。

「面の皮は厚いのに・・」とからかわれるし、ヒリヒリ痛いし、すっかり自信をなくしそうでしたが、鯖大師で同行の方にテーピングをしてもらい、頑張って、17.5キロを歩き通すことができました。

舗装路は足を痛めやすいものです。どなた様も長距離の歩行の際にはお気をつけくださいますよう・・。


              娘遍路


美しい海岸線

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