遍路紀行

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遍路紀行 その37 一本松町〜観自在寺〜八百坂峠 (H18.2.24)



春の陽気の中を行く



上大道の案内板


高知発7時で、一本松町へは11時に到着しました。


松尾峠からの道を、国道56号を横切って歩き始めました。

札掛を過ぎると「旧赤坂街道(遍路道)」の標識があり、そこから山道へ入ります。

のどかな山村を行くと、満開の梅の香りが漂ってきます。



この道は「上大道(うわおうどう)」と呼ばれているとか、休憩をかねて、道沿いに立てられた看板を楽しみます。


山にはミカンがたわわに実り、ミカンの木の下はホトケノザがピンクの絨毯のように咲いてきれいでした。


たわわのミカン



ホトケノザ


きっと暖かいところなのでしょう、キケマンが咲き始めています。


杉の花も満開で、つつくと花粉が一面に飛び散ります。(花粉症の方はどうぞご注意ください。)



キケマン


杉花粉



山を下りるとそこは僧都川のほとり、豊田の集落で、古い建物や看板が残っており、昔はきっとにぎやかなところであったろうと思われました。


一本松から7.3キロ、12時50分になっていました。

そこからは昼食のためバスで御荘町のホテルへ移動。


旧赤坂街道



古い町がなつかしい


ホテルのロビーには「牛鬼」が飾られていました。


伊予では昔から「牛鬼」が厄災を払うと信じられていたのでしょう。

いまでもお祭の時には牛鬼が出てきますし、伊予の文化の影響を受けてきた高知の西南地域のお祭りにも牛鬼は出てきます。



午後は2時から僧都川沿いに歩きます。


午前中暗い曇り空でしたが、この頃から次第に晴れてきました。


ホテルにあった牛鬼



蟹モジ


川の浅瀬に蟹モジ発見!


カニが1匹囚われていました。



3キロ、40分ほど堤防を歩いたところで川を渡り、町へ出ました。


町は歴史を感じさせる門前町のたたずまいです。

程なく「観自在寺」の石柱があり、仁王門が見えてきました。


観自在寺仁王門



本堂


正面に本堂があり、赤い灯篭がある境内は広々としており、「栄かえる」というカエルが置いてありました。

「栄かえる」は、親子孫と三(さ)かえる、お金がかえる、福がかえる、病気が引きかえる、とか。ありがたいカエルさんです。



大師堂は一周すると88ヵ所をめぐるお砂ふみができるようになっていました。

堂前には白ツバキが清楚に咲いていました。


栄かえる



観自在寺の白椿


沈丁花



雪柳


観自在寺を出てからは国道を歩きます。

今日の予定地・平山を少し延ばして、次のバス停・八百坂(はっぴゃくざか)峠までです。

左手の内海には養殖の筏がたくさん並んでいました。

これは恐らく真珠ではないかと思われます。



暖かい春の日差しを受け、沈丁花、雪柳などを愛でながら歩いていると、巨体を揺すりながら楽しそうに遊んでいる、どこかで見たようなお遍路さんを発見!


「体重は減りましたか?」
「ハイ、減りました!」

屈託のない人柄とお見受けしました。


真珠(?)の養殖 



あれれ!この人には見覚えが!


観自在寺から4.3キロ、1時間でした。


一本松温泉で入浴と地場産品(ミカン・野菜・魚など売っています)のお買い物のあと、高知へ向かって急ぎましたが、軽夜食の予定場所はタイムオーバーでオーダーストップでした。

でも、おなかが空かないのは、頂き物のお饅頭やお菓子をやみなく食べていたからでしょう。




次回は3月10日、八百坂峠〜柏坂越〜清水大師〜三島橋 です。




       娘遍路


袖触れ合うも他生の縁


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