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咲き始めたサクラ
オオシマサクラ満開
桜が咲く頃は「花冷え」の言葉のように、急に寒くなることがありますが、この日の朝の寒い風には震えあがりました。
今回は須崎から梼原を通って宇和島へ行きました。 四国山脈越えで見る風景は春はまだ浅いように思われましたが、バスの中の弾ける笑いは春真っ只中! 遍路行きのバスに乗れば「箸が転んでも可笑しい」年頃(?)に変身するのは何故でしょうね?
真珠養殖の宇和海
舗装の隙間で咲くスミレ
宇和島市の郊外の「やすらぎの里」で1名の途中乗車があるついでのトイレ休憩。 「帰りの入浴はここです。お買い物はせずにトイレだけで帰ってきてください!」 添乗員さんの「お願い」ですが、覗いてみると、魚やミカン、野菜に花など買いたい地場産品がいっぱい。 聞けば、閉店時間は午後5時とのこと、入浴での到着予定時刻は17時10分です。
戯れに木橋へ向かったが
お!こわっ!
お買い物ではなく「遍路」に来たのですもの、急ぎバスに乗って、11時10分、前回入浴した「ゆらり内海」に行き、早めの昼食です。 少し待たされたのですが、「地元産鯛のフライ」は、ナント、揚げたて熱々なのです。 30人もの団体の到着を待って揚げてくれた心遣いに感動です。
ムラサキケマン
キケマン
三島橋付近
2週間前に今にも咲きそうに蕾が膨らんでいたここの桜は白い花(オオシマサクラ)をいっぱいに咲かせていました。 食後、前回到達の三島橋へ移動。 「ここの酒まんじゅうが美味しい」と、朝から楽しみで、先ずは「酒まんじゅう」を手に入れてようやく歩き始めました。 国道56号を歩いたり少し離れたりしながら宇和島市内へ向かいます。
堤には桜が開き始め、吉原川沿いにはあちこちにイタドリが出ています。 4.3キロ、1時間ほどで津島大橋に着いたときにはイタドリの袋はずっしり重くなっていました。 津島町役場を少し過ぎ、道が山手に入ったところで、旧国道へ入ります。 現在の国道は1.7キロもの長いトンネルがあります。息もできないような排気ガスと車の風圧に耐えながら行くか、1.6キロ遠回りして山越えの旧国道を行くか。
イタドリ名人
真珠を育むアコヤ貝
私たちはきれいな空気の山越えを選びました。 車は砕石運搬のダンプが通る程度で、通行量の少ない道を緩やかに上っていきました。 途中、貝殻をいっぱいに広げている工場がありました。 養殖真珠のアコヤ貝の貝殻で、これを粉末にして有機農業用肥料にするそうです。
やがて旧松尾トンネルに来ました。津島大橋から4.9キロ、1時間半でした。 トンネルを越えると後は緩やかな下りです。 緩やかな上り下りとはいえ、舗装路ばかりでは辛いものがありますが、経過時刻では20分ほど速いペースです。
一面の貝殻
旧松尾トンネル
速いペースの中でも、しつこく探して、20センチほどの小さいイタドリを数本収穫。 「かわいらしいのばっかりやねえ」 「私みたいやろ」 「ん?・・・!」
たった10数キロ歩いただけでも、気候の違いがあるものです。 海に近いところでは木蓮は殆ど終わっていましたが、山に囲まれたところではふっくらと咲き、開ききる前のちょうど見ごろの美しさ。
山桜
やすらぎの里(熱田の湯)
「私たちのように、咲き始めのちょうど見頃できれいやねえ」 『・・・』 「乙女椿も咲いているし」 『お留(と)め、って言葉があるねえ』 話題を変えようとする男性陣をみて、さらに笑いが広がる明るく楽しい一行でした。
ということで脇見もしましたが、旧松尾トンネルから約7キロ、1時間半で今日の予定地宇和島南ICへ到着。 速いペースで頑張って歩いた結果、「やすらぎの里」の閉店時刻に余裕の到着で、お買い物もお風呂もたっぷり楽しみました。
STONE MARK
なお、この建物の中には「STONE MARK」とかで、石に彩色などした楽しい作品が展示されていました。 次回は、4月7日、宇和島南IC〜龍光院(番外)〜41番龍光寺です。 娘遍路