遍路紀行

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遍路紀行その57 延命寺〜土居・三島・川之江〜65番三角寺
(H19.4.6)


三角寺大師堂



ボタン


花便りが行きかう頃。


遍路を始めて4回目の桜の時期を、昨年の南宇和に続いて伊予の国で迎えることになりました。



ボタン


カエデ


ハナカイドウ



9時40分、前回お参りした延命寺で今日一日の無事を祈ってから歩き始めます。


国道11号に沿って走る旧道を伊予寒川まで10.2キロ。


春の花壇



村山神社


道路沿いの民家の庭の牡丹、「イナバウアー荒皮松子」と名づけられた五葉松の盆栽、真っ赤なかえでの花、パンジーやチューリップの咲き誇る庭、満開の桜(村山神社)、ちょうど見頃のカイドウ、ローリーの花。



草むらは草イチゴの白い花がいっぱい!


郵便ポストが赤いのさえも嬉しく懐かしい気持ちにさせてくれます。


クサイチゴ


ローリー



なつかしいポスト


12時過ぎ、寒川のレストランで昼食。


団体客に不慣れだったのか、最初にお膳がきた人が食べ終わった頃、最後の人にお膳が届きました。

美味しい炊き込みご飯と味噌汁。

味噌汁は、当地の郷土料理でしょうか、具沢山の汁の中に小麦粉団子が入ったスイトン風の健康汁といったものでした。



午後からも旧道を歩きます。


左には瀬戸内海が見え、製紙工場の大きな煙突からは白い煙が立ち上り、活気を見せています。

伊予三島の「遍路別れ」から右手の山のほうへ進み、高速道をくぐると三島公園です。

寒川から3.6キロ、1時間でした。

三島公園から10分ほどで、戸川親水公園へ到着。

公園の満開の桜の下でゆっくり休憩、売店の前で座り込んでいた人もいたような。


戸川親水公園



シャガ

戸川親水公園を出て、いよいよこれから三角寺を目指しての登り道に入ります。

山道へ入ると、シャガ・ハコベ・ムラサキケマン・ヒメウズ・セントウソウ・マルバコンロンソウ・チャルメルソウなど春の野草がいっぱい。


ヒメウズ




ヤブケマン


草花の撮影に夢中になっているうちに、一行から遅れてしまい大慌て。

走って追いついたところで、金剛杖を置き忘れていること気づき、また走って引き返すなど、歩いたり、止まったり、走ったり。

いやはや忙しいことといったら!


遍路道




山門への階段



三島公園から約5キロ、2時間で65番・三角寺の山門前に到着しました。

首を真上に見上げるほどの急階段を上がり、山門をくぐると広い境内に出ました。

左手、本堂を向くと、山桜の大木が、今まさに満開!

疲れも忘れてしまう、息をのむ美しさ。

一茶はここで、

これでこそ 登りがいある 山桜」 

と詠んだそうですが、一行の誰もが一茶と全く同じように感じたことでしょう。



さて、花に囲まれてうららかに参拝することができたこの三角寺。

伊予路「菩提の道場」最後の札所で、関所寺でもあります。

弘仁6年(815)、ここに来錫した弘法大師は、三角の護摩堂を築き21日間の降伏護摩秘法を修せられたとか。

境内にある「三角の池」がそのときの遺跡であり、これが寺号の由来となっています。


花に囲まれて(三角寺・本堂)



帰ります



いつまでも山桜を見ていたいような思いを断ち切って退出。

帰りは車道を通りました。



道中はオオシマサクラが花びらを散らせていたり、サルトリイバラ・ミツバアケビなどの花もあったりで、2.5キロ、40分でバス乗降所へ着きました。

今回は、いたるところで満開の桜に出会い、春爛漫の心弾む遍路行でした。



サルトリイバラ



ミツバアケビ

川之江の「湯の華温泉」で入浴し、帰高。

高知道は、川之江・南国間、40分、改めて自動車道の快適さを思いました。


次回は4月20日、三角寺〜番外・椿堂〜境目トンネル〜佐野、の予定です。

          娘遍路

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