遍路紀行

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遍路紀行 その25 善楽寺〜三里 (H17.5.27)



新緑の竹林寺


アジサイ

好天の日が多かった5月も終わりに近くなりました。

今回からは高知県の中心から西へ向かうことになり、バスの始発が高知市のはりまや橋から南国市の西島園芸団地に変更です。

出発前の待ち時間に久しぶりに花のガラスハウスの中に入ってみると、ブーゲンビレアの大木は満開、いろんな木や花が展示されている中に、バナナの木に実がついているのを発見、甘く熟してくる日を思いながら、バスに乗りました。


9時20分、30番善楽寺に到着、気持ちのいい朝の空気の中で本堂・大師堂にお参りし、10時、竹林寺へ向けて出発します。

西隣の土佐神社の長い立派な参道を歩き、楼門をくぐると国道(32号)脇に「土佐國一宮」と彫られた大きな石の社号標がありました。

国道を横切り南へ、前方には次の目標地・五台山の山々が見えます。


足取りも軽く



研修中のセンセイからお茶のお接待


程なく五台山北面の山裾に来ると、土佐電のクルマが冷たいお茶とお菓子を積んで一行を待ってくれていました。


接待をしてくれたのは「土佐電」へ社会研修に来ているというステキな青年(高等学校教員)です。

2杯3杯とお茶を淹れてもらってルンルン、若いパワーを頂きました。



そして五台山の山道へ入り、急坂を登ります。

五台山にはスモモなどの果樹が栽培されています。

趣味の果樹でしょうか、リンゴも小さな実を付けていました。

しばらく上るとヤマアジサイが綺麗に咲いて、いつの間にか牧野植物園の中へ入っていました。


五台山遍路道



スモモの青い実


リンゴ


アジサイ



山門


牧野記念館を横切り落葉樹林の中の遍路道を通り、植物園のガラス温室前のゲートを抜けると31番竹林寺の前に到着です。

新緑の美しい広大な境内の石段を上がってようやく本堂に到着しました。

善楽寺から6.7キロ、2時間足らずでした。

本尊は文殊菩薩、知恵の仏様。




五台山は、高知市街や浦戸湾を一望できる上に、竹林寺に隣接の牧野植物園の四季の彩りも豊富とあって観光客の絶えることのない景勝地です。

竹林寺の脇坊「妙高寺」の僧「純信」と五台山下鋳掛け屋の「お馬」のロマンスは「よさこい節」の一節、♪坊さんかんざし買うを見た♪ でも歌われ、余りにも有名です。



竹林寺本堂



五台山下り遍路道

トキワツユクサ


お馬が純信に会いに通った道を私たちは歩いてきたのでした。

本堂、大師堂、一言地蔵にお参りをし、門前の食堂で昼食、午後は山を下り田園地帯をさらに南へと歩を進めます。



もう少しで海へ、というところ、南国市十市(とおち)の小高い山の中に32番禅師峰寺(ぜんじぶじ)は建っていました。

かなりの急坂を上りつめ、最後に山門への急勾配の石段を上がるのは大変でした。

竹林寺から6キロ、1時間半。



テイカカズラ


禅師峰寺への登り



禅師峰寺への登り


このお寺は「みねんじ」さんとも呼ばれ、豊漁と海上安全を祈る漁師さんたちの信仰を得ていたようです。


ユキノシタ



禅師峰寺境内からの展望 左上が桂浜



禅師峰寺本堂


ここで今日の3カ寺目のお参りをしました。

見晴らしのよい境内に立つと、南に土佐湾が広がり高知新港、桂浜も見えます。

山を下り、仁井田を抜け、本日の予定地三里まで4,3キロ、約1時間でした。



真夏並の気温と、未明に地震で起こされたことで「いつもより疲れた」とこぼす人が大勢いましたが、予定通り17キロ(実際はもっとあるのでは?)を全員無事歩き終え、国民宿舎「桂浜荘」の「ヘルストン(人工)温泉」で入浴し疲れを落としました。


坂本龍馬記念館に映った桂浜荘 



桂浜荘から見た桂浜


「桂浜荘」から見下ろすと、そこは名勝桂浜の海岸でした。



次回は6月24日、三里〜高岡の予定です。



         
娘遍路


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