高知の祭り

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三嶋神社秋季大祭 高知県津野町葉山 (H20.10.26)


葉山花取踊り



お参りに行く人


須崎市から新庄川沿いに国道197号を進み、姫野々まで来ると国道沿いに三嶋神社があります。


新庄川は、最後に生きたニホンカワウソ(現在の生息については?)が発見された川、また、利きアユ大会で最高の評価を得たこともあるという清流です。

姫野々の三嶋神社では10月25日宵祭り、26日には大祭が行われ、葉山花取踊り(高知県民俗無形文化財)が奉納されました。

この踊りは古く平安時代に由来し、幾多の変更変遷の後、現在のようなものになったようです。



午前中、神社西隣にある「葉山の蔵」では、お父さん達が見守るなか、花取踊りの子供達がお母さんに化粧と着付けをしてもらっていました。

「葉山の蔵」は数十年前までは酒造りの酒蔵だったようです。

現在はコンサートやイベントホールとして利用されていますが、随所に酒蔵の面影を残す酒造道具や写真などが展示されています。


葉山の蔵」に残る大釜と一斗樽



整列してお祓いを受ける子供達



大太刀の踊り


さて、昼前には参詣の人も増え、衣装をつけた子供達は整列してお祓いを受けます。


正午、境内に張られていた注連縄が斬って落とされ、花取踊りが始まりました。



太鼓2名、大太刀8名、小太刀8名の18人が太鼓に合わせて、色鮮やかに垂らした襷を翻しながら一生懸命に踊る子供達の姿は本当に可愛く、胸を打つものがあります。


見守るお父さんやお母さんたちも若く、華やかできらびやかにさえ感じました。

おそらく踊り手たちは選ばれた子供達でしょう。


「おりこうにする〜っ!」



振袖の女の子たち


教え継ぐ子供がいなくて、高齢になっても踊り続けて伝統を守っている多くの過疎地の祭り風景を見てきたので、ここで「祭りの本来の姿」に接したような安堵感がしました。

子供達はたくさんの演目を約1時間かけて踊り終えました。

踊りの後は、例によって獅子や鼻高が幼い子供を脅かして泣かせるのですが、どの子も大きな声で「おりこうにする」と言って許してもらっていました。

中には、「おりこうにする」と泣き叫びながら、獅子の頭を必死で叩く子もいて、大人達を喜ばせていました。



その後行われる予定のおなばれは、雨催いのため「拝殿おなばれ」となり、時代衣装をまとった豪華な練り歩きは残念ながら見ることができませんでした。



          麗


雨のため「拝殿おなばれ」になりました

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